風管の選定方法

風管の選定方法

用途や使用方法に応じて適切な風管は異なります。
例えば、排気式のように風管内が負圧となるおそれのある場合には、硬管を選定しなければなりません。
また、火気を使用したり、可燃性ガスが発生するトンネル内等では金属製の硬管を選定する必要がございます。

1.風管の種類

風管名特長風管径(mm)
軟管 軽量で取り扱いが容易。管内が正圧になる場合に使用。 φ200~φ2,000
ファスナー式風管 特殊スカート構造の接続部を採用。吊下げ作業が容易。
ファスナー式スパイラル風管 湾曲しても常に一定の口径を保持。
ファスナー式リング風管 独立リングによる構造で、風管は常に円筒形状を保持。
硬管 変形しにくく不燃性のため、管内が負圧になるケースや火気を伴う現場にも使用可。
亜鉛鉄板 最も一般的な主材料で水に強く、鉄の腐食を防ぐ効果(犠牲防食)がある。
コルゲートタイプ 内外圧に対し、最大の強度を得るように設計されたタイプ。
フラットタイプ 摩擦損失が少ないように設計された標準タイプ。
スムースリブタイプ 内外圧に対する強度と、摩擦損失の最も少ない軽量タイプ。
つる巻き鋼管 耐圧に優れており、肉厚が薄く構造されているため軽量。 50A(2B)~400A(16B)
SGP鋼管 使用圧力の比例的低い蒸気、水、ガス、空気等の輸送に使用される炭素鋼鋼管。

■軟管

・ファスナー式風管

・その他 サクション/ゴムホース等

・リング式風管

・スパイラル式風管

■硬管

・コルゲート管(亜鉛鉄板)

・その他
つる巻き鋼管、SGP(配管用炭素鋼管)等

▲このページのTOPへ

2.風管の選定

・圧力損失係数は、管の形状、内面の粗度、配管の状態などにより大きく異なりますが、現場における一般的な設置条件においては、0.020~0.050で算出します。

H=λ×ρ×L×V2 ×10-3 ÷(2×D)

H:風管圧力損失(kPa) L:風管距離(m)
λ:圧力損失係数(-) V:管内風速(m/s)
ρ:空気密度(kg/m3 D:風管内径(m)

 

λ:圧力損失係数
風管種類風管径
500mm未満500mm以上
750mm未満
750mm以上
1,000mm未満
1,000mm以上
1,500mm未満
1,500mm以上
硬管 0.050 0.035 0.030 0.025 0.020
軟管(リング付) 0.050 0.040 0.035 0.030 0.030
軟管(リングなし) 0.040 0.030 0.025 0.025 0.020

・硬管あるいは軟管のいずれを使用しても、風管の途中に相当の漏風がございますので、風管が長い場合には、漏風を考慮する必要がございます。

■風管径 750mm未満の場合

Qa=α×π×H×D×L÷(100×A)

Qa:風管漏風量(m3/min)
α:漏風係数(-)
H:風管圧力損失(kPa)
D:風管内径(m)
L:風管距離(m)
A:風管定尺(m)
α:漏風係数
硬管 3~5(標準は4)
軟管 18~22(標準は20)

 

●風量

Qt=Q+Qa≦Qf

Qt:必要風量(m3/min)  Q:所要換気量(m3/min)
Qa:風管漏風量(m3/min)  Qf:換気ファン風量(3/min)

 

●風圧

Ht=Qt÷Q×H≦Hf

Ht:必要風圧(kPa)  Qt:必要風量(m3/min)
Q:所要換気量(m3/min)  H:風管圧力損失(kPa)
Hf:換気ファン風圧(kPa)

■風管径 750mm以上の場合

M=β×L÷100

M:風管漏風率(-)
β:100m当たりの漏風率(-)
L:風管距離(m)
β:100m当たりの漏風率
風管
種類
定尺風管径
750mm以上
1,000mm未満
1,000mm以上
1,500mm未満
1,500mm以上
硬管 4m 0.018 0.013 0.008
軟管 10m 0.020 0.015 0.010
軟管 100m 0.005 0.003 0.002

 

●風量

Qt=Q÷(1-M)≦Qf

Qt:必要風量(m3/min)  Q:所要換気量(m3/min)
M:風管漏風率(-)  Qf:換気ファン風量(m3/min)

 

●風圧

Ht=H÷(1-M)≦Hf

Ht:必要風圧(kPa)  H:風管圧力損失(kPa)
M:風管漏風率(-)  Hf:換気ファン風圧(kPa)

▲このページのTOPへ

FAQ

現在FAQは登録されていません。

この商品に関するお問合せ先

土木部 エアシステム課 TEL:03-6666-2476/ FAX:03-6666-2752

▲このページのTOPへ